「桐が丘日記」カテゴリーアーカイブ

施設併設学級 小学部1組  校外学習③

9月下旬に,板橋区立こども動物園高島平分園に行ってきました。

動物園には,ヤギ,ポニー,モルモット,ウサギなどがいました。 見慣れない生き物たちに子どもたちは興味津々で,手でやさしくなでるなどしながら,かかわることができました。

帰りは,切符を買って,電車を乗り継いで学校まで戻りました。 子どもたちは、初めて乗る電車に目を輝かせていました。

運動会(中学部編)

 運動会シーズン真盛りですが、当校でも9月28日(土)に小学部・中学部・高等部合同で運動会が行われました。

 今年は、校舎改築中でグラウンドが使用できず、雨天など天候も心配されるため、思い切って自校の体育館で運動会を開催しました。当然、グラウンドより狭くなり、プログラムも制約されるのですが、限られた条件の中で、教員も子どもも、お互いに「考えて、表現する」運動会となりました。

 中学部種目や上級生(中高の2・3年生)のダンスなども、考えて表現するということを主眼に、教員は環境を整備し、子どもたちが主体となって活躍しました。

 一部ですが、その様子をお伝えします。ダンスは「校長日記」に詳細がございますので、ぜひご覧ください。

中学部種目(桐が丘風旋リレー)

 この種目はペア(2人組)で大きな風船をお互いにパスしながら一周し、次のペアに風船をパスしていくという種目です。生徒はお互いの得意なパスの方法を知り、縦や横など、やりやすいスタイルを試行錯誤して本番に臨みました。見ごたえのある種目でした。

中学部リレー

 体育館開催のため、コースはグラウンドに比べてカーブがきつく、直線は短くなります。子どもたちは、単に直線でスピードを上げるのではなく、いかに効率よく曲れるかを試行錯誤しながら運動会に臨んでいました。ハラハラドキドキの手に汗握るリレーとなりました。

コーナーは大迫力です!

 限られた環境の中での運動会でしたが、教員が思っている以上に子どもたちはよく考えて運動会に参加していました。今年は校舎改築中で、限られた環境の中での行事が多くなりますが、教員も子どもたちも工夫を凝らして、有意義な行事にしていきます。10月は、中間試験が終わると文化祭(11月2日(土))へむけて準備となります。

9月28日 桐が丘っ子、東京を表現する 〜桐の運動会〜

中学部2,3年生、高等部2,3年生が体育館の中央を無秩序に動き回る。多くの車いすや、歩いている子らが行き交う。雑然!渋谷の交差点のような状況を表現しているように感じられた。

その後、前後に別れ、縦横に広がりながらまとまりのある動きになっていく。また、3つのグループに別れ、全体が一緒だったり、それぞれ違ったたり、意図を感じさせる表現が続いた。

ダンス開始前の彼らの説明によれば、東京の名所や味や人を表現したいとのことだった。混乱から構成へ、構成から洗練へ、私にはそんなふうに感じられた。

体育科のS先生によれば、全体で合わせることができたのは2回だけだそうだ。それでも彼らがぶつかったり戸惑ったりしなかったのは、自分たちで創り出した表現だからなのだそうだ。

生徒と保護者全員の了解を得て、今日のダンス動画をホームページにアップしたいと思った。

    夏体験発表

 2学期が始まると、中学部には、「夏体験発表」という行事があります。これは、いわゆる「夏の自由研究」に近いものですが、桐が丘の「夏体験発表」は、「チャレンジ」が合言葉です。身近な社会とつながるチャレンジ体験を自分で考えて、実行し、発表するのが特徴です。

 発表は、生徒全員がそれぞれ持ち時間4分で発表します。司会進行もすべて生徒が行います。わかりやすい伝え方や時間配分など、様々な工夫が凝らされた発表となります。

 今年も、とても魅力的な体験発表がたくさんありました。発表にも熱が入っていました。

発表のすべてをご紹介できませんが、一部をご紹介します。

1年生

 年金について調べてみました。インターネットで調べるだけでなく、実際に区役所に言って知りたいことを聞いてきました。年金の種類や受給について、いろいろとわかりましたが、調べれば調べるほど、次々に知りたいことが出てきました。さらに調べ続けたいと思います。

2年生

 「パスポート」を取得することにチャレンジしました。申請書類の多さや、「戸籍抄本」など知らない書類もあり、未成年の場合は有効期間5年のパスポートしか取得できない等、いろいろなことがわかり、とても勉強になりました。

3年生

 大学で模擬講義を受けることにチャレンジしました。大学の雰囲気を直接感じることができて良かったです。興味のあることや好きなことを、深く学ぶことができるというのは、何よりの至福の時間だと思えました。

 みなさん、「次回はこういうことをしてみたい」や、「先輩のチャレンジを私もやってみたい」などの感想が出ていてとてもすばらしい発表でした。また、全員が4分で発表できていました。素晴らしいです。

 2学期は運動会や文化祭等、行事も盛りだくさんです。さまざまなことにチャレンジしていきましょう。次回は運動会の様子をお伝えします。

施設併設学級 教育実習  

9月2日~13日の間,教育実習が行われました。

着任式。どんな先生がくるのかな?

研究授業。目の前の子どもや教材とじっくり向き合ったことが伝わる授業でした。いい授業を追求する教員になることでしょう。

離任式。柔らかい表情や声であいさつをしてくれました。

いつも礼儀正しくはっきりとした声で挨拶をして,子どもたちにすてきな手本を示してくれました。

9月19日 友達の学び

施設併設の校舎でのこと。
6年生のAさんが、先生と1対1で勉強している。覗いてみると、修学旅行のしおりを作っているところだ。ディズニーランドに行くのだという。先生のお手本を見ながら、Aさんオリジナルのしおりづくりだ。一つ一つの行程を、鉛筆の色を変えながらていねいに書いていく。ときどき止まる。書いた行程を思い浮かべているようだ。

そのときAさんが「また、Bくん掃除機をやっている。」と言う。私には何も変化が起こったように思えないが、Aさんは耳を澄ます。何か聞こえるだろうかと注意するとウィーンという機械音が聞こえてくる。

それぞれ、別な学習をしていても、友達を気にかけているのだと思いつつ、廊下に出て玄関に向かう。

Aさんと同じクラスのBくんが車いすに乗りながら掃除機をかけている。Bくんの好きな活動なのだそうだ。近くに下足入れがあり、緑のマットが敷いている。Bくんに「ここ汚れているから掃除機をかけて」と言ってみた。

Bくんは、片手に掃除機をノズルを持ち、片手で交互に車椅子を漕ぎながら、マットまできた。そして、端から掃除機をかける。ゴミを吸い取ることも分かっているようだ。
「お掃除係じょうずだね。」というと、 Bくんもにんまりした。

9月13日 小学部移動教室同行記7 ~経験を伝える言葉~

パーキングエリアでトイレ休憩を終え、一路学校へと向かう。

子供たち一人一人が感想を言う。ほとんどの子供が、昨日、食後に行った肝試しを取り上げた。怖かったという子供もいたが、思ったより怖くなかったという方が多かった。

肝試しは、小学部移動教室の伝統のレクリエーションのようで、先輩から後輩に言い伝えられていることもあるようだ。子供たちは、相当身構えて臨んだようであるが、驚きや怖さも想定内ということのようだ。

子供たちの感想の後、ボランティアの方々からも一言ずついただいた。ある方が「肝試しの帰ってくるときのみんなの表情が一番よかったよ。」と話しくれた。子供たちにとってよい体験になり、それを受け止めてくれるボランティアの方との心のつながりが感じられる言葉だった。

それにしても、私には、子供たちの取り上げる話題が、肝試しと無事に帰ることに集中していることが気になった。一人一人がいろいろな体験をしているのに、それが出てこない。前の子供が言うことに影響されるのだろうか。バスの中、マイクをもつ緊張もあるのかもしれない。経験したことを生き生きした言葉で語ってほしい、と思った。

そこで、私は、終わりの会で伝えた。
「みんなは、3日間、いろいろな経験をした。思い出してごらん。突然の大雨で東照宮に行けなかったこと、その時の思い、牧場での様々な体験、お風呂のこと、食事のこと・・・見たこと、経験したことを、帰ったらお父さんお母さんにたくさん伝えてください。1時間は話すことがあるでしょう。保護者の皆さん、じっくり聞いてください。」

9月13日 小学部移動教室同行記6 ~3個買えるかな~

最終日、益子で絵付け体験、昼食をとった後、30分ほど買い物の時間

があった。
5年生のJ君の買い物に付き合う。

昨日もJ君の買い物に付き合い、ちょっとお金の扱いに不安を感じたので、買い物を始める前に、財布の中を一緒に確かめた。私の手を貸して、紙幣と硬貨を取り出す。1000円札1枚、500円玉1枚、100円玉3枚、それに10円玉数枚だった。

J君は、移動教室に関する調べ学習で、益子焼について調べた。そこで、益子焼を買っていきたいと思っていた。

少し見て回ると、湯呑やカップが2,000円位する。J君「こりゃ、無理だな?箸置きはないかな。」と言う。そこで箸置きを探す。400円の箸置きがあった。「これは、買えそうだな。」とJ君。買えそうだと当たりをつけて、ほかをさがす。

特売コーナーがあった。そこで142円の箸置きがあった。J君の目がキラリと輝いた。
「これなら3個買えるぞ」とつぶやいた。どうして「3個?」と聞くと、「「お父さんとお母さんの分」との答え。お土産にするようだ。3色の色違いが揃い、素敵なお土産になることだろう。

およその残金を確かめさせるため、「箸置きの分はいくら払えばいい?」と聞くと、にわかに顔が曇る。「えーと、142円が3個だから、えーと」という感じで暗算を始めたようだ。ところが答えがなかなか出てこない。「500円で買える」と聞くと「んー」と困った表情。そして、とうとう「1個にしようか」と言い出す。

そこで、少し助けることにする。「2個ではいくら?」「284円」とすぐに答える。「じゃあ、3個では?」答えにつまる。時間は経過する。「2個で284円だから、3個ではと聞いていくと?」「500円で買えそうだ」と元気に答える。

J君にとっては、緊迫した状況において、頭の中でまともに計算し混乱してしまったようだ。あやうく、1個だけ買うという決断をしかねなかった。およその数で大体の見当を付けるということに慣れていないようだ。算数の数量処理とすれば、とっくに学んだことであるのだが、現実状況下でその力が発揮されなかった。雑多な状況の中から処理すべき数量を見付け、目的に合致した方法で処理を実行する。そんな生きて働く力を付けるべきなのだ。この点は私達の反省点である。

この後、J君は、残金でお皿を、やはり3枚買った。最終的な残金は42円。目的のものを見付け、所持金目一杯買い物をしたJ君は意気揚々とバスに乗り込んだ。いい買い物ができたという実感があるのだろう

9月12日 小学部移動教室同行記5 〜眠いのに〜

彼はトイレのために夜中2度起きなければならない。
2日目は牧場での活動を行い、夜は夕食後、肝試しまで行った。
多くの子供たちは9時を回ると眠そうにしており、着替えや歯磨きもようやくといった状況であった。

彼も眠そうにしていた。
それでも翌日の着替え、そして荷物の整理などを眠い目をこすりながらおこない、ようやく9:30ごろ布団に潜り込んだ。彼は、下半身が動かなせないので、車いすを使う。車いすを使えるところでは動きが軽い。
しかし、畳の上となると、太い腕でいざるようにして進むのだが、短い距離を進むのも大変だ。
夕食後、布団が敷き詰められた部屋の中を移動するのは特に大変そうだった。
そんなこともあって、2日目は落ちるようにして眠りについた。

11時過ぎ、大人のミーティングの後、私は風呂に入って部屋に戻った。
M先生が彼を起こしているところだった。なかなか起きない。
M先生は声を殺し、肩を軽くたたきながら、根気強く働きかける。
ようやく気配は感じた彼は「眠い、起きられない」とつぶやく。
M先生は「トイレの時間だよ、がんばろう」と何度も働きかける。
彼は、眠気と戦っていた。
そして、ようやく眠気に勝ち、いや眠気とともに、トイレへといざっていった。
しばらくしてトイレから戻る。
彼は、すぐに眠りに落ちた。
安心したような、すっきりした寝顔だ。

だが、彼の眠気との戦いは1度ではなかった。
5時過ぎ、M先生がもう一度起こす。やはりなかなか起きない。
それでも11時のときよりは早く眠気を払うことができたようだ。

ふだん彼は11時頃に寝て、5時頃に起きるのだと言う。
だから11時過ぎと5時過ぎのトイレは、睡眠時間と無理なくあっているのだ。
普段とは異なる生活のサイクル、体力を消耗させる移動環境、そうしたことが彼が眠気との戦いをしなければならない要因だったようだ。

本校には、一定時間ごとにトイレに行かなければならない子供が多い。
夜間どの位の間隔で行くかは皆違うが、彼らは日常を維持するために、強力な意志を働かせているのだと、改めて思い知らされた。

9月12日 小学部移動教室同行記4 〜振るだけでできちゃう〜

牧場では、三つのものづくりを体験した。しかも、みんな食べ物。
午前中、まずはウィンナーソーセージづくり。豚ひき肉に調味料を混ぜ、羊腸に詰める。腸の先を開くところが難しかった。四人とも挑戦したが、最後は担任のI先生にヘルプしていた。
二番目は、バターづくり。容器に牛乳7,生クリーム3の割合で入れ、後はひたすら振るだけ。単純だが、単純だからこそ面白い。子供たちは夢中になり、ありったけの力、可能な限り速く振る。後で漏らした感想では「腕がパンパンになった」と何人も言っていた。10分程ふると、半透明の液体の中に黄色い塊が浮かび上がった。「できてる!」と歓声が上がる。パンにつけて食べてみる。できたての新鮮なバターの味。特別なフレッシュ感がある。ちょっと驚きのまじった「おいしい!」という声が、あちこちから聞こえてくる。

そして、ロッジ風の建物で昼食をとった。
少し辛めのカレーだった。


ものづくり三番目はアイスクリーム。私の世代の人間には、たぶん既視感がある。
昔やった、あの方式だ。冷凍庫で専用の容器を冷やし、その中で材料をかき混ぜる。当時の容器にはプロペラのような羽根がついており、容器の壁面にできたアイスクリームを書き取りながら混ぜていく。
ただ、今回つかった容器には、そのプロペラのような羽根がないので、ヘラで壁面から掻き取る。それが難しい。
ヘラを壁面に押し付けるようにして、押さなければならない。子供たちは頑張るが、力加減が難しい。
となると、ここはボランティアさんたちの活躍の場となる。協力してだんだんアイスクリームが出来上がっていく。
試食・・・う、うまい。
子供たちが目を丸くする。
隣の子供のと食べ比べする。
違った味を感じて、これまた驚く。
同じ材料を使い、同じ行程なのに、違う味。そして、どれもおいしい。なんて、素晴らしい体験なのだろう。

三つ体験を終え、牧場を後にした。
皆、満腹だったに違いない。