9月13日 小学部移動教室同行記6 ~3個買えるかな~

最終日、益子で絵付け体験、昼食をとった後、30分ほど買い物の時間

があった。
5年生のJ君の買い物に付き合う。

昨日もJ君の買い物に付き合い、ちょっとお金の扱いに不安を感じたので、買い物を始める前に、財布の中を一緒に確かめた。私の手を貸して、紙幣と硬貨を取り出す。1000円札1枚、500円玉1枚、100円玉3枚、それに10円玉数枚だった。

J君は、移動教室に関する調べ学習で、益子焼について調べた。そこで、益子焼を買っていきたいと思っていた。

少し見て回ると、湯呑やカップが2,000円位する。J君「こりゃ、無理だな?箸置きはないかな。」と言う。そこで箸置きを探す。400円の箸置きがあった。「これは、買えそうだな。」とJ君。買えそうだと当たりをつけて、ほかをさがす。

特売コーナーがあった。そこで142円の箸置きがあった。J君の目がキラリと輝いた。
「これなら3個買えるぞ」とつぶやいた。どうして「3個?」と聞くと、「「お父さんとお母さんの分」との答え。お土産にするようだ。3色の色違いが揃い、素敵なお土産になることだろう。

およその残金を確かめさせるため、「箸置きの分はいくら払えばいい?」と聞くと、にわかに顔が曇る。「えーと、142円が3個だから、えーと」という感じで暗算を始めたようだ。ところが答えがなかなか出てこない。「500円で買える」と聞くと「んー」と困った表情。そして、とうとう「1個にしようか」と言い出す。

そこで、少し助けることにする。「2個ではいくら?」「284円」とすぐに答える。「じゃあ、3個では?」答えにつまる。時間は経過する。「2個で284円だから、3個ではと聞いていくと?」「500円で買えそうだ」と元気に答える。

J君にとっては、緊迫した状況において、頭の中でまともに計算し混乱してしまったようだ。あやうく、1個だけ買うという決断をしかねなかった。およその数で大体の見当を付けるということに慣れていないようだ。算数の数量処理とすれば、とっくに学んだことであるのだが、現実状況下でその力が発揮されなかった。雑多な状況の中から処理すべき数量を見付け、目的に合致した方法で処理を実行する。そんな生きて働く力を付けるべきなのだ。この点は私達の反省点である。

この後、J君は、残金でお皿を、やはり3枚買った。最終的な残金は42円。目的のものを見付け、所持金目一杯買い物をしたJ君は意気揚々とバスに乗り込んだ。いい買い物ができたという実感があるのだろう