だ液のはたらきを調べる実験方法を考えよう(理科)

7月13日(木) 時間割の変更があって2時間連続の実験でした。

理科実験を行う時にはいくつかのパターンがあります。

1.実験の内容を全て解説してから,実際の結果と結論を確認していく実験

2.実験のやり方だけを解説して,結果から結論を考えていく実験

3.実験で確認したいことだけを解説して,実験のやり方を考える実験

この日の実験は3つめの「実験のやり方を考える」ものでした。当然ですが,中学生にとってはこれが一番難しいです。言い方を変えれば,学習した知識を活用する活動です。

数年前から言われるようになったアクティブラーニング(主体的,対話的で深い学び)に当てはまる内容かもしれません。

まずは,使う薬品のはたらきを確認する事から。

ヨウ素液がデンプンの検出薬であることを確認します。

ヨウ素液の色を確認し,片方にデンプン,もう片方にブドウ糖を入れます。

ブドウ糖を入れた方(左)は変化せず,デンプンを入れた方(右)は「ヨウ素デンプン反応」で青紫色になることを確認しました。

続いて,初めて扱う薬品「ベネジクト液」です。この薬品は糖類の検出薬で,糖類が含まれている溶液に入れて加熱すると,赤褐色の沈殿が出来ます。

右がデンプンを加えた溶液。左がブドウ糖を入れた溶液です。溶かしただけではベネジクト液の色は変化しません。これらをガスバーナーで加熱します。まずはブドウ糖水溶液から。

加熱をするとどんどん色が変化していきます。 続いて,デンプン水溶液も同様に加熱します。デンプンが古かったせいなのか,わずかながら変化してしまいましたが,赤褐色の沈殿は出来ません。

これは覚える必要はありませんが,実は,この色の変化は化学分野の学習で出てきた酸化銅による色の変化なんですよ(ベネジクト液の青色は銅イオンの色です)。

ここまでの実験で1時間目は終了。

ここから,ヨウ素液とベネジクト液を使って,「だ液がデンプンを麦芽糖に分解すること」を確かめるにはどうすれば良いかを考えました。

答えを聞いてしまえばさほど難しくはないのですが,自分で考えるとなると大変です。

「だ液を入れたものと入れないものを比べれば良いんじゃない」

「デンプンが分解されればヨウ素液は黄色のままのはず」

「それだけでは何に分解されたかはわからないよ」

「ヨウ素液のあとにベネジクト液を入れれば?」 「それじゃあ,色が混じってわからないよ」

「バラバラに比べる必要があるんじゃないの?」 「何本用意すれば良いんだ?」

などというやりとりをしながら,4本に分けて,ヨウ素液とベネジクト液を2本ずつに入れるという結論に達しました。

37℃のお湯につけるという部分は,教員の方で指示しましたが,生徒達の話し合いで正しいやり方にたどり着いています。

話し合いに時間がかかり,若干,時間が足りなかったものの,おおむね正しい実験結果となりました。

左下の画像。左が水だけ,右がだ液を加えたものにヨウ素液を入れたもの。時間が足りなかった分,完全にデンプンを分解し切れていませんが,明らかに色が違います。

右下の画像。左が水だけで加熱したもの,右がだ液を加えて加熱したもの。わずかではありますが,麦芽糖ができていて赤褐色になり,青みが消えています。

一生懸命考えた分,確認できた実験結果は印象深かったと思います。