3月13日 二つの卒業式

二つの卒業式を終えた。卒業生とその保護者,そして卒業生担任を中心とした卒業式。とても温かで厳粛な卒業式だった。新型コロナウィルスのために形を変えざるを得なかった。だが,素晴らしい卒業式になった,と思う。
10時からは施設併設学級の卒業式。卒業生は9名,それ程広くない施設校舎の体育館全面を使い,座席の間をできるだけ空けた。保護者と一人一人が対面するような配置だ。保護者は卒業証書を受け取る子供たちの様子が,よく見えたことだろう。そして,卒業生担任から一人一人に渡された記念品,思いを込めた言葉とともに渡されると卒業生の表情が崩れた。笑顔になったり,悲しそうになったり,いろいろだ。
在校生もいない,来賓もいない。でも一番祝って欲しい人たちを身近に感じられた卒業式。私のお祝いの言葉も短い。一人一人の名前を,もう一度呼び「おめでとう」と言う。あとは4月からの生活に対する期待を一言添えた。
11時からは本校の卒業式。卒業生は23名。2mずつ間隔をとったため,体育館の半面以上に卒業生が並ぶことになった。卒業生一人一人の前で,証書を読み上げる。半月ぶりに登校し,ぶっつけ本番の卒業式だ。皆が緊張していた。保護者は,卒業生の横に位置した。こちらも表情がよく見えたことだろう。
今日の卒業式に,私は現代社会の縮図を感じた。解決し難い問題が立ち現れた。感染の拡大というその問題に,桐が丘の子供たちと教員は,臨時休業,卒業式の規模縮小とそこでの感染予防という解をもって立ち向かった。それを皆に感じてほしく,このことを私の話で取り上げた。
本校では,もう一つの挑戦があった。参加できない在校生とその保護者に卒業式に参加してもらった。卒業式映像のライヴ配信だ。ちょうどその方策を考えていたとき,大学のシステム情報系のS先生から卒業式をライブ配信しませんか,という提案があった。渡りに船とはこのことだ。
式に参加できなかった在校生担任にライブ映像について聴いた。きれいな画像で卒業生の一挙手一投足が,よく見えたそうである。
新型コロナは生じた。だが,桐が丘の子供たちと教員は,その問題を見つめ,情報を集め,考え,判断して結論を出した。巣立ちゆく子供たちに身に付けてほしい力である。そうしたアプローチを体現した卒業式だったように思う。

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