6月13日 2か月遅れの入学式

土曜日。朝方、強く降った雨が8時過ぎて弱まってきた。2か月延期したのだから、今日くらい晴れてくれてもいいのではないかと恨めしく思って家を出た。この分なら、入学式に参加する新入生と保護者もそんなに濡れることはないだろうと胸をなでおろす。

式が始まる40分ほど前、会場に行って驚いた。新入生もその保護者のほとんどが会場に入っている。感染リスクを避けるため控室を設けず、直接会場に入ってもらっているからだろうが、それにしても少し早い。といって、今日は参加しない在校生宅に10時から生映像を配信する予定なので早める訳にもいかない。待ってもらうしかないことを申し訳なく思う。

入学式が始まった。新入生の名前が一人一人、担任から読み上げられる。小学部1年生の元気いっぱい、めいっぱいの「はーい」。中学部1年生のしっかりした「はい↑」。高等部1年生の落ち着いた「はい↓」。返事一つにも成長の段階が感じられる。

学校再開後2週間。1日おきに登校し、2週目の今週からは給食も始まった。それに、この新入生たちは、4月からオンラインで学級活動を行い、5月からは時間割に即してオンライン学習をしてきた。新入生は、担任の教員を含め、お互いをよく知っている。全員が異なる環境からきた小学部新1年生ですら、2か月近く一緒に勉強してきたのだ。そうではあるが、今日は、一人一人が儀式の緊張感を感じ、新鮮な気持ちを味わっているように見える。感染リスクを避けるため、広い体育館の中央に、新入生たちが一人一人、間をおいて座っている。式の主人公は自分たちであり、一人一人が独立していることが際立っている配置だ。

私は、コロナに負けずに勉強してきたことを讃えた。そして、小1は好きなことを見つけ、中1は学びを広げ、高1は探求する学びをするよう話した。

新入生代表の中1Aさんは、中学部で「自立」するよう頑張ると話した。小5から転校した自分は、先輩たちの自立に向かうたくさんの姿を見てきたからだとう言う。ぜひとも自分の人生の主人公として立ってほしい。そのために、いろいろなことを学び世界を広げてほしい。

桐が丘の入学式では、担任から新入生一人一人に花束が送られる。新入生の担任は2人ずついるが、児童生徒の名前を呼んだ担任とは別の担任が花束を渡す。名前を呼んだ担任が花束を持って介添えをする。

なるほど、教員も光の当たるところを分担しているようだ。花束贈呈は、小、中、高の新入生のところを担任たちが回っていくのだが、三つ学部の花束を渡すタイミングが大体揃う。拍手と音楽のタイミングも合っている。打ち合わせたわけではないという。会場が醸し出す雰囲気がそうさせているのだろうか。

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