1月20日 街づくり~私が家を建てるとしたら~
I先生が、施設併設学級中学部の社会科の授業に来てくれと言う。言われるままに中学部3組の教室出かけていくと、模造紙が広げられていた。
模造紙の上には、線路、道路、川が描かれており、発泡スチロールの小片が配置されていた。発泡スチロールの小片には、スーパー、電気屋、病院などと書かれており、これらは大きな道路の両側に配置されている。商店街のようである。「桐が丘駅」という表示も見える。
また、小片には、教員や生徒の名前が書かれているものがあり、それはそれぞれの家を表しているのだと言う。この授業を受けているS君とRさんの家もある。
S君から「校長先生は、どこに家を建てますか?」と問われた。
今までの教員やS君、Rさんが選んだ理由を聞きながら、私も考えてみた。「買い物が便利で病院が近いところがいいな」と現実的な願望を口にした。
するとS君とRさんは、スーパーの隣で道路を挟んで病院の向かいの空き地を選んでくれた。なるほど、毎日利用する買い物にはより近く、時々通う病院にもそう遠くない、そういう場所を選んでくれたのだ、と納得する。
この学習を通して、S君とRさんは、人の希望を叶える地理的な条件について、着実に学んでいるようである。