本校のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

 令和6年4月に校長として着任した西垣昌欣と申します。以前、教員や副校長としてこの学校に勤務していた経験がありますので、久々に戻ってきた形になります。このたびは校長として勤務することになり、その職責の重さを十分に感じているところですが、当校の教育・研究が一歩でも前進できるように、学校運営に専心してまいります。

 さて当校は、我が国の国立大学に附属する学校の中で唯一、肢体不自由のある児童生徒を教育対象とする特別支援学校です。筑波大学の附属学校として、筑波大学の教育・研究に貢献することはもちろんですが、我が国で唯一の学校として、全国の肢体不自由教育を先導する教育・研究に取り組み、肢体不自由教育の進展に寄与することが期待されています。また、全国の特別支援学校(肢体不自由)に在籍する児童生徒の多くが他の障害を併せ有していることから、重複障害教育の取組(特に知的障害のある児童生徒のための各教科等で指導する実践)についても、積極的に対外発信しているところであります。
 そのほかにも、特別支援教育(特に肢体不自由教育)の専門性を有する学校として、現職の教職員等を対象とする研修事業を実施し、専門性の向上やスキルアップにも貢献しています。加えて、イングリッシュルームの開設や留学生との交流などを長年継続するなど、国際教育にも取り組む特別支援学校でもあります。
 このように、先導的教育、教師教育、国際教育においてリーダーシップを発揮することは筑波大学の将来構想の基本方針でもあり、3拠点(先導的教育拠点、教師教育拠点、国際教育拠点)構想に基づく形で、当校も教育・研究の充実及び各種事業の展開を図っているところです。

 現在、我が国は「障害者の権利に関する条約」に添うようインクルーシブ教育を実現するシステムの構築を目指しています。その中で、特別支援学校が果たす役割は今まで以上に重要になり、大学附属校でもある本校は、その先駆けとなるよう対外的な発信や支援に、一層注力していく必要があります。「今、目の前にいる子どもに何ができるか」を問い続ける教育の本質を大切にしながら、様々な学びの場における「個別最適な学び」と「協働的な学び」の実現に向け、特にオンラインを活用した場を問わない教育及びサポート等で、インクルーシブ教育システムの一翼を担っていきたいと考えています。教職員が一丸となり、肢体不自由のある児童生徒の気付きを引き出し、可能性を広げる教育を目指してまいります。

 本ホームページでは、当校の教育活動のすべてをご紹介できませんが、少しでも学校のことを知っていただくために、随時内容を更新していく予定です。機会がありましたら、是非本ホームページにお立ち寄りいただき、学校の日常や本校の取組をご覧いただければ幸いです。また、当校には教育相談の担当者(特別支援教育コーディネーター)もおりますので、お困りのことがあればお気軽にご相談いただければと存じます。

                令和6年4月

                筑波大学附属桐が丘特別支援学校

                      校長  西垣 昌欣 (にしがき まさよし)