つくばふぞく交流会
筑波大学には附属学校が11校あります。附属小学校(東京都文京区)、中学校(同)、高等学校(同)、駒場中学校(東京都世田谷区)、駒場高等学校(同)、坂戸高等学校(埼玉県坂戸市)、視覚特別支援学校(東京都文京区)、聴覚特別支援学校(千葉県市川市)、大塚特別支援学校(東京都文京区)、久里浜特別支援学校(神奈川県横須賀市)、そして桐が丘特別支援学校(東京都板橋区)です。小学校、中学校、高等学校、特別支援学校が揃っていることに加え特別支援学校は5校もあり、しかも5校の教育対象が視覚障害、聴覚障害、知的障害(附属大塚)、肢体不自由(附属桐が丘)、知的障害を伴う自閉症(附属久里浜)とそれぞれ異なっている点に他大学にはない大きな特徴があり、筑波大学は極めてユニークな附属学校群を形成しています。
このような附属各校から児童生徒が一堂に会すれば、その場がたちまち小学生から高校生までの幅広い年齢層の、しかも障害のある者やない者が入り混じる多様性あふれる場となります。そのような場を意図的に設け、共生社会に向けた体験学習ともいえる附属学校行事が「つくばふぞく交流会」です。今年度も昨年度に引き続き、附属久里浜特別支援学校を会場にして10月19日(日)に実施され、全11の附属学校から63名の児童生徒が参加しました。
桐が丘からも9名の児童生徒が参加し、うち3名は生徒実行委員として、同交流会の企画・運営に携わりました。「参加する誰もが楽しめる行事にする」ことを目指し、5月に結成された生徒実行委員会は、月1回程度のペースで委員会を開き、アイディアや意見を出し合いながら当日に向けた準備を進めてくれました。
今回は、昨年度と同様に、バス車中での「障害理解」動画の視聴やバスレク、体育館でのスポーツ(今回はサウンド・バレーボール)、班ごとに取り組む工作といった活動に加え、会場近くの海岸での貝殻拾いや、昼食会場脇での焼きマシュマロ・焼きせんべい体験など新たな取組が盛り込まれました。貝殻拾いは、学校近くの傾斜を下った先の砂浜で行いましたので、自然と車いすの移動を手伝ったり視覚障害のある生徒の手引きを行ったりするなど参加者同士で協力し合う姿が見られました。また、串に刺したマシュマロを炭火で焼いたり金網の上でせんべいを焼いたりする子供たちの姿は、焼け具合を何度も確かめながらいとおしく育てるようで、ほほえましい光景となっていました。火がついて少々焦げてしまってもお構いなくかじりつき、あちこちから「おいしい!」という声が聞こえてきました。
天気はやや曇り気味で、光り輝く海を見ることができなかったのは残念でしたが、参加者の笑顔が随所に見られるよい交流会になったと思います。
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筑波大学附属桐が丘特別支援学校

