2月あれこれ
令和6年度がもう間もなく終わろうとしています。日々の教育活動が、様々な形でまとめの時期を迎えています。今月は、児童生徒の輝く姿を、いくつかご紹介したいと思います。
まずは、令和7年2月15日(土)に行われた令和6年度東京都肢体不自由特別支援学校ハンドサッカー大会です。ハンドサッカーは、都内の特別支援学校(肢体不自由)で生まれたアダプテッド・スポーツで、肢体不自由のある児童生徒の多様な実態に応じて、競技内容やルールが工夫されたチーム・スポーツです。今年度は全20チームが、2会場に分かれて試合を行い、当校からはスポーツ部の中学部・高等部生徒が、都立永福学園と区立新宿養護学校と合同で3チーム(A・B・C)を結成し、参加しました。そのうちAチームが、都立花畑学園を会場とするリーグ戦で見事優勝し、最優秀選手賞にも当校の高3生徒が選ばれました。1つのボールをチームでつないでいく姿、相手チームであってもシュートする選手を会場全体で見守り励ます様子など、じんわりとくる温かさを感じることができるところが、このスポーツの大きな魅力だと思います。
次にご紹介するのは、本校小学部5・6年の総合的な学習の時間における取組です。今年度、従来は運動会という名称で行ってきた学校行事を、桐が丘スポーツ大会と改称し、競技・ダンスに加え、新たにアダプテッド・スポーツの体験を取り入れました。その取組と関連させ、小5・6年では総合的な学習の時間で、自分たちでも新たなアダプテッド・スポーツを考案する取組に挑戦しました。各自が考案したスポーツでまずはコンペを行い、上位3つのスポーツを取り上げ、3グループに分かれて更に具体化を図りました。2月17日(火)に最終プレゼンが行われ、実演を交えてわかりやすく競技内容を紹介した「誰でもゴルフ」がトップ賞に選ばれました。誰もが参加できるルールや道具を工夫する視点は、スポーツに限らず、様々な事柄を検討する際に活かされるのではないかと今後に期待を寄せています。
最後にご紹介するのは、中学部で今年度発足した「手話同好会」の活動です。生徒の希望で新たに発足した「手話同好会」は、年間8回程度と活動機会は限られてはいますが、同好の者同士で、楽しみながら少しずつ手話の習得に励んできました。2月21日(金)には、今年度の活動のまとめとして私も招待を受け、生徒から手話で質問を受けました。私は昨年度まで、聴覚特別支援学校にいたこともあり、拙い手話ではありますが、生徒の手話での質問に、私も手話で答えさせていただきました。様々な人とコミュニケーションを取ることは大切で、その手段の一環として手話に興味を持ってくれることは、聴覚特別支援学校の勤務経験がある私にとっても、うれしい限りです。
今年度も、残りわずかとなりました。1年間のまとめをしっかり行い、春からの新たな生活に向けたよい助走となるように残る期間を大切に過ごしてほしいと思います。
